最近読んだ本~08年秋の1~
「~月の本」とつけていましたが大きくずれ込んできましたのではずす事にしました。
でも同題名にするとおかしくなるので、今回より「年号/四季/番号」という題でいきます。
という事で今回の「最近読んだ本~08年秋の1~」。
日本の「伝統」食 -本物の食材に出合う旅-
森枝 卓士著
税込価格:\798
出 版:角川SSC新書
発 売:角川SSコミュニケーションズ
サイズ :18cm/191P
ISBN:978-4-8275-5042-9
発行年月:2008.7
連日の「食」に関した不愉快なニュースの多い事。
賞味期限の改ざん、表示の偽装をはじめ、有害な農薬や肥料の使用、遺伝子組み換え、様々な薬品や添加物の混入等、人体に何らかの害のある物質を含んでいる食品など発覚されなければ平然と市場へ出まわっている現在、既に食べていくらか体内に蓄積されているであろうし(仮に安全といわれている物質でも「食い合わせ」で人体に害を成す物質に変化する事もあるかもしれません。)、この世の中に「安全な食品」と呼べるもの自体が非常に少なく、高価で万人が日々口にする事など到底無理だと思っています。
この先大病を患わず「安らかな最後」が迎えられるかどうか・・・。
著者はその中でも「真っ当な食べ物」を探し紹介していますが、この本に載せた事によって読者が客となる事をお店と理解、同意をした上でなのでしょうね。
購買客が増え従来贔屓にしていたお客の手に渡らないという事態も出てくるでしょう。
自分も機会があればどのような物か口にしてみたい気にはなります。
SとM
鹿島 茂著
税込価格:\756
出 版:幻冬舎/幻冬舎新書
サイズ :18cm/190P
ISBN:978-4-344-98073-0
発行年月:2008.3
生殖以外の「快楽」としての性行為、その中でも知能的な性欲といわれるSMを歴史的、文学的、宗教等様々な視点より欲望を比較する文明論。
最近巷で「ワタシ”ドM”なの」などと軽く発言する方々がいますが、性欲の中でもアングラな「変態性欲」と呼ばれているSMが何故この様に恥ずかしげもなくおおっぴらに口にされる様になったのでしょう?これも時代なんでしょうか?自分は恥ずかしくて・・・(笑)。
「SがMを調教する」という図式が一般的にSMというイメージですが、実際はMが自分に対していかにして的確に快楽へと導いてくれる様Sを「教育」していくのだそうです。(むやみやたらに苦痛を与える行為は「暴力」であってSMではない、犯罪であると述べています。)
みうらじゅん氏の名言「SはサービスのS」。確かに本書を読んでいくと理解できます。
SMとは「想像力」を核とした「関係性」であり、嗜虐も支配関係もお互いの想像力によって規定されているようです。
Sは「几帳面」で物事に段取りをつけなければ気がすまない性格の人が多く、反対にMは「ズボラ」で「自己中心的」な自分の欲望を追求したがる我侭な性格の人が多いそうです。(確かに欧米から輸入される事も無く独自の発展を遂げた日本のSMの「縄縛り」なんて几帳面な人でなければ・・・ねぇ。ある意味芸術ですよあの縛り方は。)
「世間」とは何か
阿部 謹也著
税込価格:\777
出 版:講談社/講談社現代新書
サイズ :18cm/259P
ISBN:4-06-149262-4
発行年月:1995.7
古代の和歌、仏教、吉田兼好、親鸞、井原西鶴、夏目漱石、永井荷風、金子光晴などの作品、関連した書物を紐解き歴史的に「世間」というものを探っています。
そのことから西欧と日本での「社会」と「個人」の考え方は全く違う事がわかります。
時代は変わり最近の日本は、老若男女問わず周りの事などお構いなしの「自分さえ良ければ」、間違った意味での「我道をいく」人が多くなってきました。
その「自分さえ良ければ」という考え、行動において「社会道徳に反する」事が多く目に付きます。
非常に不愉快に感じる事があります。
しかし我が身を省みれば余所様から見れば似たような事をしている一人であると自覚しています。
おまけ
本著を読んで井原西鶴の作品によると当時はBL(ボーイズ・ラブ)がそれ程おかしい事ではなかったみたいですね。しかも「少年への愛」。自分は考えられないです。
イタリア・マフィア
シルヴィオ・ピエルサンティ著/朝田 今日子訳
税込価格:\756
出 版:筑摩書房/ちくま新書
サイズ :18cm/237P
ISBN:978-4-480-06352-6
発行年月:2007.3
非常に興味深く読めました。今年読んだ中の上位にくる本です。
本当の「イタリアン・マフィア」誕生の歴史と伝統的なマフィアから現代のマフィアへ映り行く様をその中の犯罪史と拘りのある人物、2006年春の大物ボスの逮捕等、実態に迫った本です。
まずマフィアと聞いて映画「ゴッド・ファーザー」をイメージする方も多い事でしょう。
イタリア国内の政・財・官はもとよりテロリストからあのフリーメイソンやヴァチカン、アメリカ諜報機関にまでも世界中広く深く根をはる「イタリア・マフィア」。
敵、裏切り者に対しては親でも子でも容赦の無い制裁(死=銃殺、何百㌔もの火薬を使った爆殺、生きたまま硫酸液に漬け跡形も無く溶かす等冷酷、凶暴、残忍全てを含んだ殺人)を加えます。しかも簡単に。
悪行の限りを尽くしてきたボスや重大事件を犯したマフィア達、彼等に手を貸す役人や政治家、マフィア撲滅を願い最後に死が待っているにも拘らず正義感を貫いた検察官や憲兵、改心をした元マフィアのボス等が書かれています。よくここまで細かく調べたものです。殺されなかった事にも感嘆します。
おまけ
映画「ゴッド・ファーザー」で、マフィアのボスを演じたマーロン・ブランドはコルレオーネ・ファミリーのボス「ドン・ヒート」役を受けるかどうか相当悩んだそうです。マフィアを肯定する役を当初は拒んでいましたが、「役者魂」が疼いたのか契約書へサインをし大金の書かれている小切手を受け取りました。
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